スターバックスにある魅力。とっておき時間。

2015/08/29   カテゴリー:コピー

みなさん、こんにちは。
神戸のWebブランディング事務所「Six」(シックス)です。
「ブランディング&コミュニケーション」で、経営戦略として資産価値を高めるための
Webサイト制作(ホームページ作成)・Webデザインを企画から運用までトータルにプロデュースいたします。

《神戸、明石、芦屋、西宮、尼崎、加古川、姫路、加西、西脇、兵庫県各地、京阪神各地、お気軽にご相談下さい!!》

8月も最終週。来週からは9月がはじまる。と思ったら、「宣伝会議賞」だ!
(※宣伝会議賞=53年の歴史を持つ国内最大の公募広告賞)
もう1年経ってしまったんですか!?ある決まったの出来事で1年をはかってしまう感じです。
「宣伝会議賞」今年は、はたして無事提出出来るか??
9月からもいろんなスケジュールが目白押しです。

「宣伝会議賞」=「コピー」!!
大好きで憧れのコピーライター児島令子さんの「スターバックス」のコピーが脳裏をよぎりました。
以前は、文字数の関係で断念し、ご紹介しなかったスターバックスのコピー。
今や、このブログは、ますます文字数増えまくり(笑)なので、ココはどど〜んと全文転載してみたいと思います。

スターバックスにある魅力。とっておき時間。

スタバの雰囲気が好きなこと、魅力とは、なんでしょう??
店ごとに個性があるのもいいですよね。神戸北野異人館店は、外国人の住まいだった建物を改装しているので、外観から雰囲気があります。
よく行く三ノ宮のスタバは、完全時間つぶしにももってこいなんですよね。駅近と特にコンセントがあるところがポイント高し。

staba

カフェ好きなわたし。特にのんびり、まったり出来る居心地の良い、食べものもおいしいは必須。個性があるカフェが好き。
時と場合によってカフェ、喫茶店、チェーン店系カフェなど使い分けしています。

スタバで、わたしは、まだ体験がないのですが、店員さんがカップにオリジナルのメッセージを描いてくれるのをたまにSNSで目にしたりします。ぜひ、一度ワタシあてのメッセージを書いて欲しいところです。
最近よく行く田舎にあるスタバは、新商品の試飲の案内がまわって来ますが、ドリンクを作っている最中にもよく話かけられます。
コミュニケーションの姿勢が、ちょっと他のチェーン店とは違いますね。

スタバの新商品は、毎回楽しみです。
しかし、冬に向かうにつれ、「キャラメルアップルタイザー」の復活を願っておりますが、全然叶ってません。

★ みなさんのスタバのお気に入りポイントは、どんな理由がありますか??

スターバックスのボディコピーには、いろんな気づきがあります。

今回スタバのボディコピーの全文を転載しようとした目的は、全文読むことでいろんな視点が見つかるからです。

◆ コピーの魅力、チカラ
◆ ブランディング
◆ インナーブランディング
◆ エクスペリエンスマーケティング
◆ 価値共創マーケティング

ひとつだけ解説をしておくと、キャッチコピーは、短いモノが良しとされます。
ボディコピーは、キャッチコピーを説明するカタチとなり、とても長いモノで、コピーライターの力量が表れるものでもあります。

今回ご紹介するスタバのボディコピーは、中一面、新聞広告で、1日限定で掲載されたものです。
長くてもつい読み進め最後まで読んでしまうところ。メッセージでもあり、ひとりごとのような展開。
平易なやさしいコトバの奥に込められた想いの表現力と凄さです。
あとボディコピーの中身にもありますが、「新しい価値観の提案」。「体験」する新しい空間の提案。そんな部分を感じとっていただければと思います。

★ 次の章が、全文コピーです。ぜひ上記視点を考えながら読み進めてください。

「スターバックスコーヒー・ジャパン」の上場広告。

コーヒーをいれながらね、
考えるんですよ、
スターバックスは何になれるのかなあって。

 あ、こんにちは。いや、まだおはようございますかなあ。
調子はいかがです?で、ちょっとお話ししてもいいです?
 あ、コーヒーでものみながらでいいですから。まあ、ひとり
ごとみたいなものですけど、そう、人に聞いてもらいたい
ひとりごとって感じかなあ。え?私ですか。私は・・・・・・・
そうですね。Mr.スターバックスとでもいいましょうか。

 あの、かん違いしないでくださいね。私べつに、スター
バックスの創始者とかそういうんじゃないですから。

 私ね、いつもスターバックスのお店の片隅でね、一日中
ずーっとお店の様子をながめているんです。で、あることをね
考えているんですよ。何を考えているかって?それはですね、
「スターバックスは何になれるのか」ってことです。変ですか?

 「何になるもなにも、スターバックスはコーヒーショップ
じゃないかって」って言われそうですよね。

 はい、たしかにスターバックスはコーヒーショップです。
でもね、一杯のおいしいコーヒーを売るっていう行為は、
つくづく深いなあと思うんですよ。コーヒーといっしょに、
目に見えない何かもくっつけてお届けしてるって思うし、
もしかしたら、その目に見えない何かが重要?

           *

 そもそも人はなぜ、外でコーヒーを飲むんでしょう?

 いったい、お客様にとって、スターバックスって何?
って考えてると、「サード・プレイス」という言葉が思い浮か
びます。「第3の空間」ですね。家と仕事場のあいだ、あるいは
家と学校のあいだにある、もうひとつの空間のこと。
 なくても生きていけるけど、やっぱり困る。かなり困る?
スターバックスは、そんな空間かな。つまり、憩いの空間。

 ふふ、憩いなんて言い方ちょっと古くさいかな、いま風だと、
癒し、ですか?いやいや、憩いでいいですよねっ。

 そこでは、コーヒーの味はもちろんのこと、ソファの座り
心地とか、音楽のセンスとか、照明の照らし具合とかもたいせつ。
たいせつなことが多すぎて、けっこうたいへんですが、でも
ひとつひとつがんばらないとね。だって、気持ちはこうですよ。

 コーヒーだけを売ってるんじゃない!コーヒーといっしょ
に、「いい感じの時間」を提供してるんだ!

 そう、いい感じの時間!ついつい、私もね、あつく心の中で
何回もつぶやいちゃうんですよ。

 それは、人生のたいせつなある午後に、ある男女ふたりが、
たいせつな話をする時間かもしれないし、仕事に燃える男が、
(いや女性かもしれないですけど、)新しい企画書をのびやかに
書き上げる時間かもしれないでしょ。そして思うのが、
・・・・・・「スターバックスは、何になれるのだろうか」なんです。
コーヒーショップはコーヒーショップなんだけど、でも・・・。

              *

 それからね、さらに考えちゃいますね。そこで書く人
にとってスターバックスは、なんなんだろうって。

 お客さまにとって、スターバックスは、ただのコーヒーショップ
を越えるものかもしれないとしたら、働く人にとっても、ただの
職場以上の存在になれるのではって思うんです。あ、そうだ、
スターバックスでは、働く仲間のことを「パートナー」と呼ぶ
んですよ。ちょっとユニークでしょ。これはつまり、

「スターバックスという会社は、経営者だけのものじゃない。
会社は、働く仲間のものでもあるのだ」

 この考え方を」、パートナーという言い方に込めてるんで
すね。そして働くひとりひとりが、自分はパートナーなんだ!
って思えるようなしくみも作ってあるんです。
 たとえば「ストックオプション」ていうしくみを取り入れて
ます。ストックオプション、ご存知ですか?働く仲間である
パートナーが、会社の株を買える権利を持つことなんです。

 ねえ、誰だって、自分とこの会社の株を持ったとしたら、
毎日働く気持ちもちょっと変わるんじゃないですか。

 ただ雇われているっていうより、この会社に関わっているんだ
っていう気持ちに、そしてそういう気持ちがさらに会社を成長
させるだろうし、そしたら、その成功をみんなで共有しようね
っていうしくみなんです。これ、すごく合理的でしょ。

 結局スターバックスはね、「誰もが働くことを楽しめる
会社」でありたいんですよ。

「ホスピタリティ」ってよく言いますよね。日本語では、
「おもてなし」かな?それはどこからやってくるかというと、
働く人の気の持ち方ですね。マニュアルからは生まれません。
サービスする人自身が、ほんとに仕事を楽しんでやってなきゃ、
いいサービスはできないし、何より本人が疲れちゃうでしょ。

 楽しくないと疲れるんですよ!これすごい事実です!

 職場っていうのは、人生のたいせつな時間をいっぱい使う
場所ですからね。我慢とかあきらめはいやですよ。
 で、やっぱり思うんです。・・・・・・「スターバックスは何に
なれるんだろうか」。ただ生活費を稼ぐだけの場所でなく、
働く本人にとって、そしてその家族にとって・・・。

            *

 実は今日、10月10日、スターバックスコーヒージャパン
(これ、日本のスターバックスの会社名ね。)が、株式を公開
してナスダック・ジャパン市場に上場したんですよ。いきなり
くつろぎのコーヒータイムに、そぐわない話ですみません。

(いや、でも、こういう経済の話こそ、コーヒーを楽しみながら
するっていうのが、これからの時代かもね。)

 だいたいいままで、会社の上場話って、経営者とか投資家
とか、一部の人にだけ関係ある話っぽく聞こえたでしょ。

 でもね、スターバックスは違う。「そうじゃないよ。上場した
その先の未来にあるモノは、みんなで共有するモノなんだよ」
っていう気持ちなんです。みんなっていうのは、お客さまも、
パートナーも、その家族も、コーヒー豆の生産者さんも・・・・・・
スターバックスに関わってくださるみんなです。

 なんかきれいごと言っているみたいって、思われますか?
そんなこと、ないですよね。

 ひとつの会社が成長していくことで、少しでも、人の生活や
世の中をいい感じに変えていくってことで出来ると思うんです。
いや、会社っていうのは、もうそういうことが使命みたいな
時代じゃないんかなあ。
 で、上場した今日、やっぱり思うんですね。「スターバックス
はこの先、何になれるのかなあ」って。コーヒーショップは
コーヒーショップなんだけど、でも、やっぱりちょっと違う。
違いたいんだな。ただお店の数が増えるだけじゃなく。

 昨日まではなかったようなことを、ひとつひとつのお店が、
ハイ、こういうのどうですか?ってポンとだせればいいなと。

 舌やお腹がワクワクするような、新しい飲み物や食べ物も
発明したい。でもそれだけじゃなく、お店自体をこれからの
いい感じのモノやコトとの出会いの場にしちゃうのもいいな。
ファッション、アート、本、CD?そう、コーヒーを楽しむとき
の気分でくくれているようなことなら、いろいろ関わっていきたい。

 そしてね、毎日コーヒーを飲むように、毎日楽しくがん
ばって、さりげに夢をかなえていきたいんですね。

 あんまり肩を張らず、さりげにね、肩を張りきっているのは
かっこわるいでしょ。だって、コーヒーですからね、この
ビジネスのまんなかにあるものは、街に、時代に、人に、
ふっといい香りを漂わせるような感じでいきたいんですね。

 ふふふ、ずいぶん話がながくなっちゃっいました。でも、
こういう広告の場で話すのは、たぶん今日が最初で最後かも。
スターバックスはね、「お店そのものが広告だ!」っていう
考えでやってきたから、こういうの、あまり慣れていないんですよ。
汗かいちゃったです。聞いてくださってありがとうです。

・・・・・・というわけで、もう2度と、
     広告ではお会いできないもですが、
     お店でぜひ、お会いしたいですねっ。

     (あ、日経新聞さん、ごめんなさい。)

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(児島令子氏がコピーを手がけたスターバックスコーヒー・ジャパン
のナスダック・ジャパン(現ヘラクレス)上場告知広告。を転載。)

★ あなたがスターバックスのコピーで感じとったことは、何ですか??

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